長野県上伊那郡南箕輪村3717
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長野県にあります内科・循環器科・消化器科・小児科『長田内科循環器科医院』のご紹介。

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動脈硬化の検査

頸動脈エコー

動脈エコーは動脈硬化の程度を評価する検査です。この検査では頸動脈の動脈硬化を観察します。頸動脈は脳や心臓の動脈と平行して動脈硬化が起こりますので、脳梗塞や心筋梗塞になりやすいかどうかを早期に診断し、予防につなげることが出来ます。また定期的に検査をすることによって、病気の進行や治療効果の判定をすることが出来ます。実際に血管を切り開いて内部をみることは出来ませんので超音波を使って血管を透視して検査を行います。検査の対象となるのは首にある頸動脈です。頸動脈は体表面近くにあって、とても見やすいためここを観察します。右図で言いますと、この総頚動脈と内頚動脈が主に観察対象になります。これらの動脈硬化の程度を調べます。これが頚動脈エコー専用機での検査風景です。これ以外に心臓や腹部を調べる汎用機も使われます。

被検者は通常はこの様に上向きに寝た状態で検査を受けますが、坐位で検査を受けることも出来ます。短時間寝ているだけで検査は終わり、痛みはありません。お薬や造影剤、放射線も使わないとても安全な検査です。検査前に飲食の制限は不要で特別な準備はいりません。所要時間は検査内容にもよりますが、10分から20分程度です。費用は検査内容にもよりますが3割負担の方で1000円から1500円程度です。

動脈の壁はこのように内膜・中膜・外膜の3層があります。一番内側の内膜は一層のとても薄い壁です。中膜は弾性線維、外膜は結合組織でこれらは比較的丈夫に出来ています。健康な動脈の壁は薄く軟らかくとても弾力に富んでいます。簡単に破れたりつまったりはしません。正常な総頸動脈の直径は約7~8mm程度です。

しかし脂質異常症・高血圧・糖尿病・喫煙などに長時間さらされていると、血管の一番内側の内膜がいためつけられ、それをなおすために血管内の掃除をするマクロファージなどの血液成分が内膜の下に侵入してきます。これらの血液成分は酸化した悪玉コレステロールを取り込んでどんどん厚く、硬くなり、弾力を失います。これが動脈硬化の発生です。この厚くなった部分をプラークとかアテローマと言います。

血圧上昇や強いストレスなどが原因で、軟らかいプラークのうちに内膜が破れると、プラークの内容物が血管内に出てきます。それを修復しようとして血小板などが張り付いてきます。これにより血栓がつくられてしまい、急激に血管をふさいでしまいます。これが脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。こうなると緊急治療が必要になってしまいます。

またプラークは時間がたつと、内膜の下にカルシウムがたまるなどしてしてどんどん固く盛り上がっていき、やはり最終的には血管をつまらせてしまいます。こういった状況では、しつこい狭心症や脳の虚血発作を繰り返して起こすことになり、手術やカテーテル治療を受けなければならなくなります。 この様な状態になる前に、動脈硬化を早期に発見して予防治療を行うことが必要です。

動脈エコー検査での画像です。健康な頸動脈は輪切り、縦切りでこの様に見えます。輪切りはきれいな輪、縦切りはきれいな2本線に見えます。正常な総頸動脈の直径は約7~8mm程度です

これは実際に動脈硬化のある患者さんのエコー像です。わかりやすくするためにプラークの部分を黄色で表しています。[左上図]輪切りにするとここにおおきな動脈硬化層があるのがよくわかります。[左下図]この動脈では上下にプラークがあり、下のプラークは石灰化してカチカチになっています。縦切りするとこんな風に見られます。[右上図]この図では血液の流れが赤く表されていますが、下半分が巨大なプラークに占拠されています。[右下図]動脈硬化が進行すると弾力性がなくなり、この様に蛇行するものもあります。内膜の表面もなめらかでなくガタガタになってきます。

動脈硬化を起こす内膜の部分だけの厚さを測定するのはとても難しいので、内膜と中膜を合わせた厚さを測定します。これをIMTといいます。IMTの内、一番厚いこの部分をMaxIMTまたは最大IMTとよび、動脈硬化の判定に用います。MaxIMTの正常値は1.0ミリ以下とされていまして、これが1.1ミリ以上の場合は「動脈硬化」ありと判断します。また限局性に隆起するように1.1ミリ以上厚くなっている場合を「プラーク」といい、IMTの値が大きい場合やプラークがある場合は脳梗塞や心筋梗塞を発症する危険性が高いとされています。

MaxIMTは年齢とともに大きくなるため、最近では各年齢別の基準値を用いる様になってきています。この表です。例えば40歳代の人であれば、基準値は0.9㎜ですからMaxIMTが1㎜以上あれば要注意と言うことになります。

また一番厚いmaxIMT測定部分とその1cm前後の合計3点の厚さの平均値をmeanIMTまたは平均IMTといい、これも動脈硬化の判定に用います。

米国で45~64歳までの16000人の男女を対象に行われたある研究では、meanIMTが1ミリ以上の場合、0.6ミリ未満の人に比べて男性で3.6倍、女性で8.5倍脳卒中を起こしやすいことがわかりました。

また同じ米国の研究では、meanIMTが1ミリ以上の場合、1ミリの未満の人に比べて男性では1.9倍、女性で5.1倍、冠動脈疾患を起こしやすいことがわかりました。この様に頚動脈エコーの結果は脳卒中や冠動脈疾患の発生リスクを評価する上でとても有効です。

「動脈硬化あり」と判定されてもすぐに精密検査が必要になったり、治療が開始されるわけではありません。しかし頚動脈の狭窄率70%以上の患者さんの30%以上が、2年以内に死亡するか、脳梗塞を発症してしまったというデータがありますので、このエコーの患者さんのように頚動脈の内腔が極端に狭くなってしまっている人や脳虚血発作や脳梗塞を繰り返し起こしている人などは、できる限り早く脳外科などで精密検査や治療を受ける必要があります。

また動脈硬化が進んでいる患者さんにつきましては、脳血管だけでなく、心臓の冠動脈や全身の動脈硬化が進んでいることが多いので、その程度に応じて心血管系の検査も必要になります。
主治医の先生とよく相談して下さい。

動脈硬化がありと判定された場合は、その患者さんの危険因子を洗い出します。4大危険因子として脂質異常症・高血圧・糖尿病・喫煙があり、その他にも遺伝・加齢・肥満や運動不足があります。遺伝と加齢以外の項目について、まずは食事療法・運動療法・禁煙などにより改善を図ります。比較的重症な場合やなかなか改善が見られない場合は薬物治療を併用していきます。治療効果を見るために1年後などに再検査を受けることも必要です。

当院でも脂質異常症や高血圧を1年間きっちりコントロールしたところ、IMTが低下した方が数人おられます。特に若い患者さんでは改善スピードが速いように思われます。あきらめずに努力することが大事です。

ABI(エービーアイ)+CAVI(キャビィ)検査

脈波伝播速度測定この検査では、あお向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。時間は5分程度で、心電図検査並みの簡単な検査です。判定結果はすぐに主治医から説明します。この検査では、つぎの3点を判定します。

①動脈のかたさ②動脈の詰まり具合③血管年齢

①動脈のかたさ

動脈のかたさを表すのが「CAVI(キャビィ)」です。動脈は血液を全身に送るダクト(導管)の役目を果たしていますが、ダクトの内圧(血圧)が変化したときのそのふくらみ具合をみることによって、ダクトのしなやかさ、つまり動脈のかたさがわかるというものです。動脈硬化症が進んでいるほど、「CAVI」の値は高くなり、9.0を超えると約半数が脳動脈か心臓の動脈である冠動脈に動脈硬化症を発症しているという研究結果もあります。

②動脈の詰まり

足の動脈の詰まりを表すのが「ABI(エービーアイ)」です。横になって足首の血圧を測定すると、健康人では腕の血圧と同じか少し高い値となります。しかし足の動脈が詰まってきていると、腕の血圧に比べて足首の血圧は低くなります。そのため「腕の血圧」と「足首の血圧」の比をみて足の動脈の詰まり具合を診断するというもので、その値が0.9未満であると詰まっている可能性が高く、その値が低いほど重症になります。
また、その症状は「足の痛み・疲れやすさ」として現れることが多いです。足蹠の血流をもっと精密に測るTBIも調べられます。

③血管年齢

同じ性別、同年齢の健康な方の「CAVI」平均値と比べることで、「血管年齢」がわかります。「CAVI」が9.0未満であっても「血管年齢」の高い方は動脈硬化症の進行が早いと考えられます。

食道・胃・十二指腸の検査

食道・胃・十二指腸の検査内視鏡を用いて、食道および胃、十二指腸の診断的観察を行う検査です。食道癌、食道静脈瘤、胃食道逆流症、胃潰瘍、胃癌、胃ポリープ、十二指腸潰瘍などの診断を行います。必要に応じて生検を行います。胃癌や胃炎の原因となるヘリコバクター・ピロリ感染のチェックも行い、感染している方には除菌治療を行います。予約制ですので、緊急の場合および下部消化管(直腸・大腸等)は昭和伊南総合病院・伊那中央病院などに紹介しております。

骨粗鬆症を調べる検査

骨粗鬆症を調べる検査DCS-600EXVという機械で前腕の橈骨を使って骨密度を測定します。橈骨は加齢による変形が少ないため高齢者の骨密度測定に適しています。皮質骨が主体の骨幹部と海綿骨を多く含む遠位部を1回の走査・わずか15秒で測定でき、その日のうちに結果をお渡し出来ます。腰椎・大腿骨を測定する機器には劣りますが(測定時間はこっちのが上です!)、中手骨を測定する方法や超音波で測定する方法よりは優れていると思われます。
現在、「寝たきり」の原因には「脳卒中」「老衰」に次いで「骨折・転倒」が3位に入っています。
「骨折」の最大の原因は、骨がスカスカになってもろくなる「骨粗しょう症」です。我が国の骨粗しょうの患者さんは約1000万人といわれています。
寝たきりにならないために、早いうちに骨粗鬆症の診断を受ける必要があります。希望のある方は職員にお伝えください。いつでもすぐに15秒で診断可能です。治療は、「運動・日光浴」「正しい食生活」「薬物療法」が3本柱です。

超音波検査

超音波検査当院で用いている「HD15」という超音波診断装置は、フィリップス社の最上位機種(多くは基幹病院などに設置されるものです)に位置付けされ、ハイエンド装置として心臓・血管領域から腹部・表在領域まで広く網羅された装置です。
HD-15は幼児・妊婦・高齢者など様々な患者さんに対応し、甲状腺・頸動脈・心臓・大血管・腹部・乳房・泌尿器科・産婦人科・下肢静脈領域など様々な用途に応じられる機能を豊富に備え、さらに多彩な診断機能、高精細画像を搭載しています。
当院では超音波専門の臨床検査技師が甲状腺・頸動脈・心臓・大血管・腹部・乳房・泌尿器科・下肢静脈領域を広く担当しております。院長は循環器専門医として主に心臓・大血管を担当しております。
緊急検査以外は予約制になっています。
頸動脈エコーはいつでも検査可能で、訓練を受けた当院の看護師と院長が担当しています。診断と説明は院長が行います。

その他の検査

①各種の血液(血算・CRP・生化学検査・血糖・HbA1cなど)・尿検査(分析装置使用)は数分で測定可能です。心房細動患者さんに対する抗凝固療法の効果判定(PT-INR)も数分で検査いたします。

②詳しい検査につきましては「Medic」という臨床検査大手の会社(ラボ)に依頼しています。このラボは準緊急検査にも対応してくれます。

③インフルエンザ・アデノウイルス等の迅速診断が可能です。

④島津製作所のX線撮影システムにて各種X線検査(胸部・腹部・骨格系)を行います。
デジタル現像機(CR装置)はコニカミノルタ製のREGIUS MODEL110を使っており、詳細な病変の検討や経時的比較が可能となっています。

マイクロCOモニタ

⑤慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、代表的な慢性呼吸器疾患の一つであり死よりも恐ろしい病気として知られています。様々な有毒なガスや微粒子の吸入、特に「喫煙」がきっかけになり、肺胞の破壊や気道炎症が起き、緩徐進行性および不可逆的に息切れが生じる病気です。多くの場合、咳嗽や喀痰も見られます。この診断を行うのが呼吸機能検査です。当院ではフクダ電子製の電子スパイロメータ SP-370COPD肺perを用い、COPD重症度を視覚的に確認することで、計画的に治療を行います。肺年齢測定することも可能です。

⑥呼気一酸化炭素濃度測定:煙草の煙に含まれる200種類の有害物質の一つである一酸化炭素を、どのくらい体内取り込んでいるか測定します。禁煙外来に必須の検査です。

⑦睡眠時無呼吸症候群の診断検査:睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に10秒以上の呼吸が停止、つまり無呼吸が5回以上繰り返される病気です。主に、いびきや昼間の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛などの症状があります。また、SASは肥満、高血圧、高脂血症、不整脈、多血症、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病などと密接に関係しており、放置すると生命の危険に及ぶこともあります。また、SAS特有の眠気は交通事故を起こす危険もあり、早期に適切な治療をすることが大切です。当院ではこれについての簡易検査が可能です。

⑧負荷検査を含む心電図:心電図は心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録することで、心疾患(不整脈・狭心症など)の診断を行うものです。負荷検査は当院ではマスターという簡易な検査を行います。

⑨ホルター(24時間)心電図+24時間血圧検査:不整脈の出現状況の分析、動悸、息切れ、めまい、失神、痙攣、胸痛などの自覚症状が不整脈によるものかどうか、不整脈によるとすれば、その種類、頻度、開始、終了、持続などの出現状況を分析します。労作性狭心症、不安定狭心症、異型狭心症などの診断、(抗不整脈)薬剤の効果判定、人工ペースメーカー植え込みの適応の判定、および人工ペースメーカー機能の評価なども行います。当院では超小型軽量のデジタルホルタ記録器を2台常備しています。さらに夜間・早朝高血圧等の診断に役立つ24時間血圧測定機能付きのデジタルホルタ記録器を1台常備しています。